
ブログ…弊社秘書・スタッフの随想・メッセージ・独り言・・・。
京阪香里園駅すぐ近くにある『日の出餅』。そこの『やきもち』をいただきました。包装を見ると『日の出 やきもち』というのが正式名称でしょうか。ただし『日の出餅』と言うと、この『やきもち』を指すほど地域のみならず世間一般的に親しまれた名物となっているようです。
添えられたしおりによると、昭和10年創業。香里園の歴史とともにお店は歩みを続けてきたとのこと。香里園はもともと『郡村』と称されていたようで、その当時は茶畑の広がる長閑な寒村だったとか。その後、京阪電鉄が遊園地を開設するにあたって『香里』の字を当てたそうです。
昭和になって学校法人や公的施設の移転や開設が続き、さらに『香里遊園地』を『ひらかたパーク』に移転した際に、京阪電鉄がその土地の一部を寄進して成田山大阪別院明王院を招致しました。交通安全の霊験あらたかで、また大阪の鬼門だったという理由で。それが昭和9年末。その後付近は高級住宅地が形成され発展していきました。お店はその中で、地域の暮らしに寄り添う存在として歩みを重ねてきたそうです。
いただいたのは白とよもぎの2種類。季節によっては別種類もまたあるようです。生餅ですので製造日中が一番美味しくて、硬くなると焼き直すと良いとか。オーブントースターでほんのり焼き直していただきました。香ばしさが立ちのぼります。粒あんで、かすかな塩味に甘すぎず抑えた上品な味。少しの暖かさが風味を増して、素朴ながらもどこか懐かしい味と香りがします。再びしおりを見て「技と味の伝統を守り継ぐ覚悟」という言葉に目がとまりました。
そういえば…
実は先日、私は初めてこのお店を訪れました。事情わからず夕刻の訪問でしたので、名物やきもちは既に完売。残念また来ますと伝えて帰ったのですが、その際にとても若い和菓子職人さんが、冷やかしかもしれない一見客が立ち去るのに対して、外見の若さにそぐわぬ深々とそれは丁寧な一礼を尽くしてくれました。その姿が忘れられない…と、この話を聞いた香里園在住の弊社スタッフが、今回買ってきてくれたのでした。素晴らしい名物との出合いを与えてくれた優しさに感謝するとともに、老舗和菓子店の暖簾と味と心意気がどうかいつまでも絶えませんように、と願いました。